研究室の学生が作成した書籍『「めでたし めでたし」って言いたい』
がKindleダイレクト出版から発売されました。
著者は、2023年3月に卒業したHCI研究室の編集部一期生の6名です。
書籍の内容は、コロナ禍での現代版昔話。桃太郎、かぐや姫、さるかに合戦など、
多くの人にとって馴染みのある11の昔話をアレンジしたものです。
「めでたし めでたし」で終える昔話。
同じように、コロナ禍もいつかは収束して欲しいという学生たちの願いが込められています。
着任早々に始めた「書籍制作プロジェクト」。
有志のメンバーを集めて、企画から執筆、挿絵の描画、編集、校正まで、
印刷・製本以外の本づくりの全工程を学生の手で本づくりさせました。
本を手にする喜びを感じてほしくて、まずは紙の本を前提として書籍を制作させたのですが、
今回、Kindleダイレクト出版から電子版をリリースしました。
プロジェクトの狙いは、教育的観点からは、
学生に本づくりや共同制作の難しさと楽しさを感じてもらうこと。
研究的観点からは、学生らしい自由な発想で、あっと驚く新感覚の本を作ってもらうこと。
あっと驚くとまではいかないが、
学生たちのやさしさや明るさが全面に出た、読み応えのある書籍になりました。
このプロジェクトは、卒研とは関係のない有志によるボランティア活動。
プロジェクトに私どこまで入り込むのか、そのさじ加減が難しかった。
学生の本だから学生がメインで活動するのは当然だが、
最初から最後まで本当に学生だけでやったら、やはりできあがるものものも学生レベル。
だからと言って私の手出しすぎると、多くの出版社が行っていることと同じになり、
それこそ新感覚の本は生まれない。
加えて、学生のやる気も損なわれることだろう。
メンバーのやる気がなくなったら、ボランティア活動はおしまいだ。
学生に楽しませるべきか、質も追及すべきか。
私がプロジェクトに口出しすることについて、学生からの抵抗もあった。
途中から、私は手を引いた。
成果の質よりも、学生の満足を優先させようと考えた。
満足のいかない書籍なら、それはそれで諦めるしかないかと。
学部生に多くを求めるのも酷だし。
でも、できあがった本に私はとても満足した。
改善しようと思ったら、いくらでもできる。
やはりそこは学生の本だ。
でも、学生のやさしさや明るさが本全体ににじみ出ている。
中途半端に私が手を入れたら、
せっかく学生たちが作り上げた世界観が壊れるのではないかとさえ思った。
読んだ私もとても満足した。
それでいいだろう。
プロジェクトは成功だったと思う。
私の初めての学生の初めてのプロジェクト。
頑張ってくれた学生に感謝している。
Kindle、タブレット、スマホなど読むことができます。
値段は990円。
Kindle Unlimitedで無料購読もできます。
コロナ禍でも前向き。
明るく、やさしい学生たちの世界観がよく表現されていると思います。
応援してやってください。
・Amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/B0C18QFD8F/
・書籍のホームページ
https://hci-lab.inf.gunma-u.ac.jp/books/2022/
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